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タイトル
  • マルジノーの服飾 : 12・13世紀フランス文学にみるその象徴
  • en Le symbole du costume des marginaux dans la littérature des XIIe et XIIIe siècles en France
作成者
    • 徳井, 淑子
    • en Tokui, Yoshiko
内容注記
  • Abstract マルジノー marginaux とは社会の周辺部に生きる人々を総称する語である。J.ルゴフは西欧中世のマルジノー研究の方法と課題を提起して、マルジノーと刻印する儀式や衣服等印の調査を促している。この種の研究は、未だ前世紀のU.ロベールの著『中世の恥辱の印』までさかのぼらねばならない。  ところで中世フランス文学の詳細な服飾の記述は、当時の衣服が社会の中でどのような意味をもったかを教える貴重な資料である。F.リゴロの『ベルールのトリスタンにおける衣服の象徴的価値』は文学研究とはいえ、服飾研究にとって示唆多い。筆者は、マルク王の態度決定が常に服飾の何らかの状態に動機づけられ、要するにエピソードの契機が常に衣服にかかわっていることを分析し、ベルールを事物の詩人と結論する。しかしこれは一人ベルールの特徴なのではなく、具体性を好んだ中世人の一般の行動様式であった。人々は目に見える事物によって判断し行動したのであり、従って例えば授封を手袋の授与によって行なうが如き封建儀式が生まれたのである。  同様の理由によって衣服は、封建制度下の身分社会の各階層を、最も具体的もしくは象徴的に表わすものだった。この社会では衣服はいわば名前であり、それを用いる者を規定した。文学がこれを如実に描き出していることは、J.リバールの最近の著『中世 ― 文学と象徴主義』が簡単であるが既にふれている通りである。  本稿はマルジノーの服飾を、12・13世紀の宮廷文学の中に見たものだが、それは制度化された記号としての衣服ではなく、制度化以前の象徴としての衣服である。マルジノーを表わす最も一般的な語vilainの服装を調べることから始め、逆に同じ服装をする者をたどることにより、誰がマルジノーであるかを明らかにできた。彼らを象徴する衣服とは、ビュロ ― bureau、ゴネル gonele、鹿や牛の皮衣、羊の毛衣であり、彼らを構成するのは、狂人、逃亡者、盗賊、私生児、羊飼い、野蛮人、森番、隠者、購罪者であった。
日付
    Issued1985-03-30
言語
  • fra
資源タイプ departmental bulletin paper
出版タイプ VoR
資源識別子 URI https://ouj.repo.nii.ac.jp/records/7258
収録誌情報
    • NCID AN10019636
    • ISSN 0911-4505
      • 放送大学研究年報 en Journal of the University of the Air
      • 2 開始ページ85 終了ページ103
ファイル
コンテンツ更新日時 2023-08-18