タイトル |
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ja
リルケの事物詩にみるロダン芸術の影響
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en
The Influence of Rodin’s Art as Seen in Rilke’s Thing-Poems
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作成者 |
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ja
舩津, 景子
en
FUNATSU, Keiko
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主題 |
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Other
リルケ
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Other
『ロダン論』
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Other
事物詩
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Other
『オランジェリーの階段』
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Other
『古代のアポロのトルソー』
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Other
en
Rilke
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Other
en
“Auguste Rodin”
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Other
en
thing-poems
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Other
en
“Die Treppe der Orangerie” (“The Stairs of the Orangerie”)
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Other
en
“Archaïscher Torso Apollos” (“Archaic Torso of Apollo”)
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内容注記 |
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Abstract
本論では,リルケの事物詩にみるロダン芸術の影響を明らかにすることを目的とする。そのために,評伝『ロダン論』とリルケが残した手紙よりリルケがロダンから受容した芸術観を考察し,それがリルケの詩のなかでいかに反映されたのかを『オランジェリーの階段』と『古代のアポロのトルソー』を例に分析する。当時パリに移住したリルケは孤独で生きることに不安を感じていたが,そこでロダンに出会って彼の創作姿勢と彫刻作品に深く傾倒した。主観を交えずにロダンの芸術作品を深く「見ること」で,彫刻の「表面」に作品の精神性がすべて凝縮されているとリルケは洞察した。そして「表面」には「動き」や「光」があり,これらの作用によって彫刻作品のような「事物」が,持続性をもってより確固に存在できると解釈した。またリルケは,新たな芸術形態としてロダンが取り入れた「トルソー」(断片)を高く評価した。こうした特性をもった芸術作品の「事物」をリルケは「芸術事物」と呼び,それを歌う「事物詩」を創作した。『新詩集』の『オランジェリーの階段』では,階段の孤独な内面の姿と壮大で重厚な外面の姿を擬人法によって描くことで,「動き」のある階段を歌った。『新詩集別巻』の『古代のアポロのトルソー』では,アポロに「動き」と「光」を与え,もはや断片ではない姿で生きるトルソーを作り上げた。これらの詩は,ロダン芸術から受容したリルケの「芸術事物」の特性を含み,一つの彫像のように堅固に存在する「事物詩」と言える。
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出版者 |
京都産業大学
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日付 |
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言語 |
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資源タイプ |
departmental bulletin paper |
出版タイプ |
VoR |
資源識別子 |
HDL
http://hdl.handle.net/10965/00010262
,
URI
https://ksu.repo.nii.ac.jp/records/10295
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収録誌情報 |
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NCID
AN0006019X
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PISSN
0287-9727
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京都産業大学論集. 人文科学系列
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巻52
開始ページ153
終了ページ171
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ファイル |
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コンテンツ更新日時 |
2023-07-22 |