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内容注記 |
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Abstract
昭和63年度教育研究学内特別経費研究報告
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Other
リカードゥによって創始された比較生産費説は分業当事国の双方に「国際分業の利益」が帰属することを明らかにし、以て「自由貿易」に論理的根拠を与えたのであった。その際、労働価値論に立脚したリカードゥは、国内交換においては等労働量交換=等価交換が支配的であるに対し、国際交換においては不等労働量交換が有り得ることを認めた1)。マルクスもまた、国際貿易では、後進国が利益
を得つつ、例えば先進国の3労働日が後進国の1労働日と交換されるという関係を認める。ただ、マルクスはこの不等労働量交換を「豊かな国が貧しい国を搾取する」関係と断じるのである2)。いわゆる「国際的搾取」の問題であるが、これは内外の国際価値論争3)において、最重要なテーマの一つとされ種々の見解を生み出してきた。本報告は、私見を含めて、これに関するいくつかの代表的な見解を整理・検討し、併せて「国際的搾取」論に内在する、マルクスの思想的側面を探る試みである。
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出版者 |
岩手大学人文社会科学部
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日付 |
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言語 |
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資源タイプ |
research report |
出版タイプ |
VoR |
資源識別子 |
URI
https://iwate-u.repo.nii.ac.jp/records/12977
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収録誌情報 |
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現代思想の多元的諸相
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開始ページ126
終了ページ138
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ファイル |
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コンテンツ更新日時 |
2023-07-08 |