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脊椎動物肺臟の發生に關しては尚幾多の闡明すべき問題が存在する。著者は蜥蜴類に屬するカナヘビを材料として系統的の研究を行ひ,次の如き成績を擧げた。即ち著者に依れば,(1)肺臟及び氣管の共同原基は存在しない。(2)肺臟は有對に發生し,如何なる時期に於ても無對には存在しない。(3)肺臟は前腸腹外角部に於ける上皮の肥厚及び膨出として(肺溝)左右有對的に發生し,時期を追ふてその膨出の度を強め(肺窩),次いで左右の原基は前腸腹側壁に依り結合されて見掛上單一なる分岐部膨隆を形成するが,次いで後者からは分岐部凹窩及び喉頭氣管皺襞の協力に依りて肺小?(肺管)が絞窄分離される。(4)肺臟の後期發生に於ける複雜化は遠心性方向に向ふ芽出に依りてのみ行はれ,求心性方向に向ふ隔壁進入は存在しない。(5)内胚葉性肺上皮は胎生後期より成動物に至る迄の間に於て呼吸面に露呈する毛細血管に依り次第に置換され,成動物に於ては小量に殘存するものである。
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新字体抄録:脊椎動物肺臓の発生に関しては尚幾多の闡明すべき問題が存在する。著者は蜥蜴類に属するカナヘビを材料として系統的の研究を行ひ,次の如き成績を挙げた。即ち著者に依れば,(1)肺臓及び気管の共同原基は存在しない。(2)肺臓は有対に発生し,如何なる時期に於ても無対には存在しない。(3)肺臓は前腸腹外角部に於ける上皮の肥厚及び膨出として(肺溝)左右有対的に発生し,時期を追ふてその膨出の度を強め(肺窩),次いで左右の原基は前腸腹側壁に依り結合されて見掛上単一なる分岐部膨隆を形成するが,次いで後者からは分岐部凹窩及び喉頭気管皺襞の協力に依りて肺小?(肺管)が絞窄分離される。(4)肺臓の後期発生に於ける複雑化は遠心性方向に向ふ芽出に依りてのみ行はれ,求心性方向に向ふ隔壁進入は存在しない。(5)内胚葉性肺上皮は胎生後期より成動物に至る迄の間に於て呼吸面に露呈する毛細血管に依り次第に置換され,成動物に於ては小量に残存するものである。
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