タイトル |
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en
A new species of Plagiostoma from the Kuruma Group and Domerian transgression in the Inner Zone of southwest Japan
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その他のタイトル |
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ja
来馬層群より産したプラジオストマの新種と西南日本内帯におけるドメリアンの海進
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作成者 |
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内容注記 |
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Other
長野・新潟・富山3県の県境地域に分布するジュラ紀前期の来馬層群は,その中・上部にアンモナイトを産する海進堆積物を含むことが知られている。最近,富山市科学文化センターおよび高岡地学研究会の同好者は森群平氏の案内で富山県大平川上流の寺谷入口附近において巡検を行った。その折大型二枚貝化石を含む砂質頁岩の転石が発見され,富山市科学文化センターに収蔵されることになった。検討の結果,この化石はジュラ紀に繁栄したミノガイ科のプラジオストマ属に属する1新種の右殻であることが判明したので,Plagiostoma toyamanum〔トヤマミノガイ〕と名付けて記載する。この種はかなり大型で,殻のふくらみは弱く,比較的短い鉸線と凹んだ前縁を持ち,肥厚して粗い成長線を有する前耳部といくらか屈曲した65本程度の放射肋で特徴づけられる。なお同一の転石には,すでにほぼ同地点の寺谷層から産出が知られているCanavaria sp.に同定されることは確実である。ドメリアンは西南日本内帯で広範囲の海進が起った時期と考えられ,中国地方西部の豊浦層群や樋口層群にも同時期のアンモナイト頁岩が下位のCardinia砂岩などを覆って発達する。この時期の西南日本内帯の動物群は,Amaltheusで代表される北方動物区の要素と,CanavariaやFontanellicerasで代表されるテチス区の要素の混在で特徴づけられることがこれまでの研究により知られている。来馬層群の二枚貝類はすべて本邦独自の種と考えられてきたが,長野県北小谷の本層群模式地域から知られるRadulonectites japonicusはオホーツク海北方地域から最近記載された種にきわめて近縁で,北方動物区の要素とみなすことができる。オホーツクの種がAmaltheusに伴って産出することを考えると,北小谷地域のRadulonectitesを含む本層群中部の海成層もドメリアン海進の産物であることが間接的に示唆される。
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出版者 |
富山市科学文化センター
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日付 |
Created2018-07-14
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Issued1981-03-20
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言語 |
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資源タイプ |
departmental bulletin paper |
出版タイプ |
VoR |
資源識別子 |
URI
http://repo.tsm.toyama.toyama.jp/?action=repository_uri&item_id=16
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関連 |
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http://zoobank.org/References/D34F1BB1-726C-402E-95C7-7E052E1DDD07
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isIdenticalTo
NAID
120006633629
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収録誌情報 |
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NCID
AN00175486
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ISSN
0387-9089
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富山市科学文化センター研究報告 = Bulletin of the Toyama Science Museum
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巻3
開始ページ1
終了ページ6
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ファイル |
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コンテンツ更新日時 |
2022-10-02 |