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Other
2022
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Abstract
タスク指向型対話システムはあるドメインにおけるタスクを達成することを目的とした対話システムである.最近の研究では,深層学習による対話制御が主流になりつつあるが,大量にデータを必要とすること,対話の経緯の説明性がないこと,対話の制御の変更が難しい事がデメリットとして挙げられる.
また,近年,高齢化が進む中で認知症の患者数の増加が社会問題となっている.認知症は早期発見できることにより,進行の抑制が見込める.認知症の発見には専門医による診断が必要であり,高齢化社会と相まって専門医への負担が大きくなっている.長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)は専門医が患者に質問することによって認知症の疑いがあるか発見できる.HDS-Rは質問応答機能が必要であることに加え,品物を見せるといったマルチモーダルな処理が必要である.
そこで,本研究では,状態マシンをベースとしたタスク指向型対話システムの提案,開発を行った.また,開発した対話システムを利用して認知症診断ができることを目的とした.状態マシンは独自のルールで定義したXMLで記述することができ,複数のシナリオに対応している.状態はスロットフィリングによって別の状態に遷移することができ,スロットフィリングはマルチモーダルに対応している.マルチモーダルは,入出力モジュールの集合であるイベントをスロットやロボットの行動に紐づけることによって対応できる.
実験は,対話システムがタスクを達成できること,対話が自然であること,認知症診断(HDS-R)で正確にスコアを測定できることを目的として行った.アンケートによる実験の結果,提案システムは高い達成度を得ることができ,複数のシナリオ,モダリティに対応できることを確認した.また,認知症診断の評価実験では,2点の誤差で診断ができることを確認した.
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